当すのこベッド愛好会は、現在日本国内で入手できるさまざまな「すのこベッド(すのこマット)」を長年研究してまいりました。
日本の住居は気密化がすすみ、しかも畳が消え、フローリングが主流となっています。
本来、畳の上に敷かれるべき布団が冷たいフローリング材の上に敷かれている。それが我が日本の現状です。
しかもその部屋は空気の動きがない密閉空間です。
すると、フローリングと布団の間に結露が生じ、床が濡れ、じめじめの布団が出来上がることになります。
この不快な結露とじめじめを解決する家具、それがすのこベッドです。
すのこベッドはチープな家具ではありますが、床に布団を敷いて寝たいという日本人の根源的な欲求をサポートすることができるすぐれた製品であり、限られた居住空間で効率的かつ快適に暮らすことを手助けするツールです。
すのこベッドは、ネットでの販売、印刷されたカタログでの通信販売、ホームセンターや家具店における直接販売など、多様なチャネルで流通しています。
生協などが独自のカタログを通じて通信販売しているすのこベッドの中にも優れた製品が存在する(桐製4つ折りベッドなど)ことが確認できていますが、ここでは、一般的にネットを通してだれもが入手できるすのこベッドの中から、ランキングベスト3を紹介したいと考えます。
「すのこベッド」とゆー家具カテゴリはヒジョーにマイナーな世界ですが、毎年新製品が開発され市場に投入されています。地道にイノベーションを追求する名も知らぬ開発者の皆様にはアタマが下がります。
大多数の日本人が知らぬ間に毎年新製品が投入されるわけですから、当愛好会も地道に新製品情報を求め、随時ベスト3のランキングを更新してまいります。
堂々の第1位は、1秒で布団干しができるこの「すのこベッド」。
2014年度に発表され、その後も改良が続けられている秀逸な製品です。
2021年の現時点でも、まだその人気は続き、類似商品を蹴散らしているところです。まさにランキング第一位にふさわしいすのこベッドです。
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このエアライズ、中国製のすのこベッドにもかかわらず、2万円前後の値付けがされています(2021年現在)。
一般的な「すのこベッド」の販売価格はシングルサイズで1万円を切るのが普通なので、このナンバーワン製品の価格は相対的にかなり高いのですが、それには理由があります。
多くの「すのこベッド」は、本体を立たせることで布団干しができる機能を持っていますが、すのこベッドの上にある布団をいったんすのこベッドから外し、すのこベッドを布団干しモードに変形させてから、そこにあらためて布団をかけるとゆー作業を求められます。
布団をすのこベッドの上に敷いたまま布団干しモードに変形させることは、チカラがあればやってやれないことはないのですが、けっこうな筋力が必要になります。
この「布団敷いたまま布団干しモード変形」を実現できるのは、これまでは中居木工の「すのこマット」(当愛好会がベスト3第三位で紹介)しかなかったのですが、中居木工の製品価格は2万を超えるものでした。
そこに現れたのがこの「エアライズ」です。
一見、普通の「2つ折りすのこベッド」ですが、その底面には布で保護されたスプリングが仕込まれており、すのこベッド本体の上に布団を敷いたままの状態で、女性でも、高齢者でも軽々と布団干しモードに変形させることができます。
普通の「2つ折りすのこベッド」は、布団干し状態にしたときに、つぶれないために何らかの方法でストッパーをかける必要がありますが、各社いろんな形式のストッパーを開発していますが、なんだかいまいち。ストッパーが別パーツだったり、セットするのが面倒だったりします。
一方、この「エアライズ」のストッパーは独自に開発されたマグネット部品で、磁石によって簡単にセットできるストッパーになっています。
また、床を傷つけることを防止するローラーや蝶番部分に独自開発の樹脂製部品が使われていて、実に洗練されています。
あまりに洗練されているもんですから、なんと、グッドデザイン賞まで受賞しています。
すのこベッドにグッドデザイン賞が送られる世のなかになったと、当愛好会は感激に震えているところでもあります。
現在、楽天をはじめとして多くのネットショップで販売され、当愛好会内で大きな反響を呼んでいます。
まさに現時点(2021年)で最高のC/Pを誇る「すのこベッド」と呼んでいいでしょう。
正真正銘のイチオシです。
動画で見てみましょう。
実にわかりやすいですね。従来品とは次元が違います。
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第2位は2つ折りベッドの典型。日本製で大安心。
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典型的な2つ折り型、これぞまさしく「すのこベッド」です。
純国産で栃木県鹿沼市で作られているロングセラー商品です。
数年前までは国産品でシングルサイズが1万円を切る価格設定でしたが、諸々の事情で現在では1万円を越える値付けとなりました。しかし、それでもスコブル良心的であり、メーカー直販ならではの価格です。
材料として、ひのき材と桐材のどちらかを選択できるのもこのメーカーの特徴。
また、このすのこの上板は、表側からビス(木ネジ)を使って、下の桟木に対して固定されています。
一般的に、中国製のすのこベッドでは、タッカーと呼ばれる細い釘(と接着剤)を使って固定されるのが普通ですが、この製品は、しっかり木ネジで固定しているのです。
タッカーは、圧縮空気を利用して瞬間的に釘を打つことができますが、引き抜くのも容易です。これに対して木ネジは、1本ずつねじ込む必要がありますが緊結力は強力です。このすのこベッドは、それだけ手間をかけて作られているってことですね。
ちなみにタッカーってゆーのは、こんな機械です。私もよく使います。
引き金を引くと細いヘナヘナの釘が発射され、打ち込まれます。
布団干し状態にする場合、すのこの一部を可動させることによってストッパーとして機能させているところが、とてもスマートです。しかも、そのすのこ構造を利用して、確実に固定できるようになっている設計がすばらしいです。文句のつけようがありません。
材料が、ヒノキ製か桐製かを選べるところもユニーク(同一価格設定)です。
当愛好会は、ヒノキ派です。桐の軽さよりヒノキの香りをとりました。
製品のよさとは関係ありませんが、リンク先のメーカーHPの若妻風のモデルの女性もいい感じで、個人的にはスコブル得点高いです。
今後ともこの木工所さんには、日本人の布団環境を下からささえる「すのこベッド」の開発にまい進していただきたいと願うばかりです。
第3位だけど本当のオリジナルのすのこベッド。
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中居木工の製品です。
この商品は「すのこマット」と名付けられていますが、当愛好会の分類では、まさしくこの製品は、「すのこベッド」です。
純国産品であり、スプリングが組み込まれていることで、折り畳みが非常に楽にできます。
厚みは55mmもあり十分。すのこベッドのなかでは最厚クラスです。
枠組みにはラバーウッドが使われていますが、すのこ板には、ひのき材が使用されています。
このすのこベッドは、かつては、機能や品質から言えば最高峰のすのこベッドとして君臨していましたが、後発のエアライズに機能的・デザイン的・価格的に抜かれてしまいました。
しかし、スプリングを組み込んだすのこベッドというアイディアは、この中居木工の製品が最初だと思います。
とにかく、この中居木工は、我が国のスノコベッド業界において、完全オリジナルの発明を成し遂げているアイディア溢れるすばらしいメーカーといえます。
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スプリングが仕込まれた折りたたみ「すのこベッド」がすごい。
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すのこベッド 番外編
そして、番外のオススメがこれ。
吸水、吸湿機能をもった素材をすのこ形状に加工しています。
まあ、厚みは15mmしかないので、すのこ構造としての機能はいまいちですが、総合的なじめじめ解決能力だけから言えば、物理的なすのこ構造のみに頼って湿気に対抗する木製すのこベッドやただの樹脂製すのこベッドは、この製品に対して、勝ち目がありません。
完全に降参です。
名前もダブルインパクト。競馬の馬の名前みたいでまさに衝撃的です。
高吸水、高級湿素材として、知る人ぞ知る帝人のベルオアシスが使われています。
4つに分解できるセパレート型なので、応用範囲が広いです。
つまり、布団の下だけでなく、吸湿したいところ、たとえば、押し入れやタンスの隙間やクローゼットにも入れられます。
まったく新しい概念の除湿マットとゆーかすのこベッドとゆーかすのこマットです。
いやあ、あっぱれ。当愛好会も脱帽です。
ただし、このダブルインパクトにも盲点があります。
それは・・・・・・
どうがんばってもふとん干しができない
という点です。このダブルインパクトは木製すのこベッドが備えるふとん干し機能がありません。
多角的な角度から詳細に検討して、すのこベッド(マット)をお選びください。
すのこベッドを使って、布団と床の間に発生する結露やじめじめからおさらばしちゃいましょう。
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すのこベッドの選び方
私たちは「すのこベッド愛好会」です われわれ、すのこベッド愛好会は、ちょっとチープな日本独自の家具、「すのこベッド」を愛好するマニアの集団です。 すのこベッドについては、これまでかなりマ ...