すのこベッド愛好会として、長年にわたって日本国内のすのこベッドを研究してきた当会は、主に平べったい木製すのこベッドをその興味対象として来ましたが、今回、縁あってスチールパイプの格安折りたたみすのこベッドを取り寄せ、組み立てて使用した状況をプロフェッショナルな目からレビューしちゃいます。
今回選んだのは、家具の通販で爆進しているタンスのゲンの製品。
1万円以下で買える中国製の「折りたたみ桐すのこベッド」です。
スチールパイプの折りたたみベッドがほしいけど、1万円以下で買えるベッドって実際はどうなのって疑問をお持ちのあなたに、赤裸々な実態をお教えします。
すのこタイプの折りたたみベッドが欲しいんだけどって方は参考にしてみてください。
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドが到着
amazonでポチったあと、3日後に到着。
このすのこベッドは組み立て式で、すべての部品が平べったくて重たいダンボールケース1個に入っています。
ダンボールケースにはデカイ文字とロゴが印刷され、ひと目で「タンスのゲン」製品であることがわかります。
さらに、中国製ダンボール特有の「ダンボール臭」がしっかりと漂います。
当会の研究員も中国から家具を詰め込んで我が国にやってくる40Fコンテナからの荷降ろしを経験しておりますので、嗅ぎなれたニオイではあります。
生活感満載の当会では、このベッドを1階で組み立てるのは無理。十分な空間がありません。そのため、このダンボールを両手で抱えて階段を上がることに。
ダンボールケースの大きさは横930mm高さ1040mm厚み120mm。
重さは20キロ以上あります。
体重58キロの小柄な日本人男性が、この箱を両手で抱えて15段の階段をのぼり、やっとの思いで2階に運び上げました。
階段が狭くて、箱が横にデカイので、命の危険を感じました。
足を滑らすとヤバいので、裸足で1段ずつ着実に上がりました。
これは女性一人とかでは無理な重さです。
購入の際は1階で使うのか2階で使うのか、運べる人間は居るのかなどについても考えておく必要があります。
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドを組み立て
最初にカッターナイフは必須。組み立て前に用意しておきましょう。
まずはダンボール箱を封印しているOPPテープをカッターナイフで切り、蓋をあけ、ひっくり返して箱を持ち上げて中身を出します。
注意書きにもあるように、二人いれば楽ですが、一人でもなんとかできるでしょう。
すのこ部分は軽い桐材で出来ていますが、本体フレームは粉体塗装された鉄なんで、それなりの重量はあります。
また、内部にスプリングが仕込まれていて、ポリ袋から出すと勝手に開こうとしますので注意してください。
中央で折りたたまれた本体を広げると、中に部品が入っています。
各部品には親切に番号が振られています。ここまでされていれば間違いようがありません。
金具も小分けされ、番号が付けられています。ここまで気を使うのかと感心します。
パックを1箇所ずつ開けて行けば、金具の区別がつかなくなることもありません。
説明書は冊子になっていない紙が9枚用意され、順番に作業していけば完成する仕組みです。
イラストは割と雑な感じ。
すのこの枚数が現物と一致していません(笑)。現物は31枚のすのこがびっしり並んでいます。
説明書の他にこんな紙も入っていて、この会社の意気込みを感じさせてくれます。
必要な工具(6角レンチと2種類のスパナ)もセットされているので、自分で用意しなくても組み立て可能ですが、ボルトやナットの締め付けにはけっこうチカラが必要なので、しっかりした工具を使うほうが作業が捗るし、安全です。
当会は、グリップ付きの6角ナットドライバと年季の入ったスパナを用意しました。
モノがベッドなので、金具がしっかり締められていないと思わぬ怪我につながってしまいますので、そこは注意しましょう。
基本的には、すでに折りたたみベッドの形状を有していますので、やることは、
・ヘッドフレームにキャスターを1個取り付ける
・ヘッドフレームを本体に取り付ける
・脚部2個をそれぞれ本体に取り付ける
・サイドアーム2個を本体に取り付ける
・留め金具2個を本体に取り付ける
だけです。
当会は研究員1人で作業して40分で完了しました。
発泡スチロールの緩衝材などは使用されていないので、ゴミはそれほど出ませんでした。
最終的に出たゴミの量はこの程度です。
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドを観察
まず、この価格でこれだけの品質の製品が成立するってことに驚きます。
このベッドを実際に作っているのは中国人民でしょうが、中国でも人件費はどんどん上昇しています。そのへんをいろんな工夫でコストを抑えてこの価格を実現しているのだと思いますが、やっぱり日本はデフレなんですな。
コストを抑えていても、購入者の側に立った親切な気遣いが感じられます。
ただ、キャスターはやっぱり安っぽいです。
一応、ストッパー機能は2つのキャスターに装備されていますが、ちょっと心もとない感じ。
スプリングが仕込まれているので、軽いチカラで、布団を敷いたままでも折りたたむことができます。
すのこに使われているのは桐の無垢の巾はぎ(はばはぎ:幅方向に並べて接着した板)材です。
1枚の板でも、色の違いがあるので、はぎあわされた板であることがわかります。
今回購入した個体には、桐材につきものの変色はほぼ見られませんでした。
肝心のすのこ板の幅は52mm、板と板の隙間は12-14mmです。
この隙間の狭さは好感度アップの要因です。
きりの板には所々にパテ埋め処理した跡がありますが、コストからみれば許容範囲でしょう。
すのこの板の厚みは14mmですので、この手の安価なすのこベッドとして厚い部類に入りますが、部分的にチカラをかけるのは危険です。
間違ってもこのベッドの上で片足立ちなどしないほうが無難です。
基本的な強度と安定感はあるので、あとは上にどんな布団やマットレスを敷くかで、寝心地の改善がはかれると思います。
各金具がしっかり締め込まれていれば、寝返りしたくらいでギシギシ音がするようなことはありません。
以下、一般消費者にはあまり関係ありませんが、当会はプロフェッショナルなんで気づいた点を少し。
説明書の品質表示が、
寸法 幅980mmx奥行2085mmx高さ44mm
となってました。
これはあきらかに誤植です。「0」が抜けてます。
展開状態で実際測ってみたら、ヘッドフレームの上まで約440mmでした
商品名のベッドが「ベット」になっていて、濁点が足りません。
これはブルドッ「ク」ソースと同じ構造。
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドのメリット。デメリット
この折りたたみベッド、とにかく安くて、品質も許容範囲です。
梱包も合理的でゴミもそれほど出ません。
折りたたんだ状態で5個のキャスターが働き、とても安定感があります。
本体中央下に支えがあり、展開状態でも安定しており、異音も出ません。
説明書には、もうひと工夫ほしいところです。
留め金具のリングをはめる本体側の金具が薄い金属片なので、ちょっと危ない。
実際、amazonのレビューを見ると、この金具で怪我したって人がいらっしゃいました。
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドを買ったほうがいいひと
当会が現物を観察して、このタンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドを買ったほうがいいと思う人はこんな人です。
・部屋が狭くて、常時設置型のベッドがおけない人
・コストパフォーマンスが高い折りたたみベッドを探している人
・オール木製にこだわらない人
・フローリングに布団を敷いて、湿気に困っている人
・エキストラベッドが1台ほしい人
タンスのゲンの折りたたみ桐すのこベッドはどこで買う
このすのこベッドはamazonでも楽天でも購入可能です。
楽天では
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まとめ
とにかく、折りたたみベッドでコストパフォーマンスが優れているものを探しているなら、このタンスのゲンの折りたたみすのこベッドが最適解です。